ルイフランセン

ルイ・フランセン 作品集

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わが友、ルイさんを偲んで

ルイさんの作品集が出版されることになり、そこに寄稿するために私がルイさんとの想い出などを綴ったのは昨年の暮れのことであった。「力を合わせ、素晴らしい壁画を作ろう」と意気投合した出会いの日や、パブリックアートの普及を目指してともに奮闘した日々のことなどを書きながら、当時を思い出していた。
作品集が仕上がるのを本当に心待ちにしていた。ルイさんも同じであった。自らの芸術人生の集大成ともいえる作品集の刷り上る日を楽しみにしていたことと思う。ページをめくりながら、ルイさんといっしょに、これまで制作してきた作品についてあれこれと語り合いたい。私はこの作品集にはそんな楽しみまで抱いていた。
著者ルイ・フランセン氏は、本作品集製作途中の2010年4月26日にご逝去されました。今は残念としか言いようがない。パブリックアートについてもっと話したかった。そしてなによりも、パブリックアートが日本の社会に正当に評価され、しっかりと根づき始めたこの時代に、もうひと仕事してもらいたかった。ともに協力し、もういくつかの作品を作りたかった。
異国からやってきて、日本のパブリックアートに人生の時間の多くを捧げてくださったルイ・フランセン先生の功績に対し私は深く敬意を表すとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

2010年5月
滝 久雄(財団法人日本交通文化協会 理事長)

執筆
滝 久雄(財団法人日本交通文化協会 理事長)/金子賢治(東京国立近代美術館 工芸課長) 他
撮影
大堀一彦/中島 勇 他